巨人・ビエイラが貫いた巨人愛 複数メジャー球団のオファー断り残留 コーチにも名乗り

巨人のチアゴ・ビエイラ投手（２９）が２４日、川崎市のジャイアンツ球場で自主練習を行い、残留の舞台裏を明かした。複数のメジャー球団が興味を示したとされる中、頼れる助っ人が貫いたのは〝ジャイアンツ愛〟。ファンの熱い声に応え、チームを２年ぶりのＶ奪回に導く。

Ｇ党の熱意は日本の裏側まで届いていた。故郷のブラジルでオフを過ごしたビエイラが残留を決めた理由は、ファンの声に胸打たれたからだ。

「ＳＮＳで多くのファンから『ジャイアンツに残ってほしい』というメッセージをもらった。そういう声もあって残留したんだ」 メジャー球団からのオファーもあった。複数のチームが興味を示したとされる。

それでも迷いはなかった。「（メジャー球団との交渉で）契約の詳しい内容に入る前に残留することを決断していた」。

巨人でのプレーは３季目。充実のサポート態勢も判断材料とした。 練習姿勢からも〝ジャイアンツ愛〟がにじんだ。

この日は育成右腕のダニエルとともにブルペンでシャドーピッチングを行い、身ぶり手ぶりを交えて熱血指導。同郷で２年目の２５歳に対し、ボールのリリース時に最大限の力を発揮するためのポイントを伝えた。

昨季途中から抑えに定着。外国人選手としては史上最長の３２試合連続無失点を記録し、ほぼ倍増の年俸１３０万ドル（約１億５０００万円）で契約合意した。日本球界最速となる球速１６６キロの更新も期待されている。

各球団のロゴが刺繍（ししゅう）された帽子をかぶった姿から〝プロ野球愛〟も伝わった。春季キャンプは主力中心のＳ班スタート。「チームが勝つためにやっていきたい」。熱きクローザーは、ファンのために全力で右腕を振る。（鈴木智紘）

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